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2008-01-12 Sat 18:47
その日の夜、ぼくは家の中に忍び入った。
そして、息を殺して妹の部屋に入る。 エミリは静かな寝息を立てていた。 「エミリ……エミリ」 ぼくは名前を呼びながら妹の体を揺する。 「う……うん?」 妹は瞼をこすりながら起き上がる。 「あれ……お兄ちゃん?」 「エミリ、ぼくの言うことをよく聞くんだ、お前はここにいたら父さんや母さんに売られてしまう……だから、ここを出よう」 両目をいっぱいに開きエミリが驚きの表情を見せる。 「うそ……」 エミリが呆然として呟く。 「うそじゃない、聞いたんだ、今日の昼に人買いらしい男が家に来てた……そいつと父さんと母さんがお前を売ると話してた」 ぼくの目を見て、エミリはそれが本当なのだと気付いたようだった。 「……逃げようここから……どこも当てはないけど……ここにいて売られるよりはいいはずだ……だから」 妹は俯き少し迷ったようだったが、顔を上げたときにはもうそこに迷いはなかった。 「うん、行こう……大丈夫だよ、お兄ちゃんがいるし」 こうしてぼくと妹は家を出た。 ぼくと妹は何とか近くの町に行き着き、運よくスラムの廃屋に居つくことが出来た。 それというのもここに来て早々一人の友達が出来たからだった。 「ようアレン、元気か?」 廃屋に一人の少年が入ってくる。 浅黒い肌の悪ガキといった風貌の少年だ。 「ジャン」 ぼくは少年の名を呼ぶ。 彼がぼくと妹の住処を提供してくれた恩人でジャン。 年はぼくより少し上のようだがそう変わらない、しかしぼくより世の中を知っているし、この辺りでは顔が利く、頼りがいのある友達だ。 「エミリちゃんは……顔色が悪いな……いいもん食わせてやらなきゃだめだぞ、ほれ」 ジャンは言って懐からりんごを二つ出して僕に手渡す。 「……いいのかい、こんな……」 ジャンはたまに来てはぼくたちにこういった差し入れをしてくれた。 食べ物をもらえる場所などをぼくに教えてくれるのも彼だ。 「いいってことだ、今日来たのはこれからここを空けるからしばらく会えないってことを言いに来たんだ」 「そうか……寂しくなるな」 ぼくは、正直な気持ちを口にした。 エミリも少し俯いている。 ジャンはぼくにとって初めての友達だった。 ぼくはここに来てから……いや生まれてこの方友達と呼べる存在がいなかった。 今までの生活では遊んでいるような余裕などなかったのだ。 「そんな顔するなよ、すぐ戻ってくるって」 ジャンはひとしきり笑い、すぐに表情を引き締め 「あんまり時間がないから、これでな……エミリちゃん、早く元気になって兄貴安心させてやれよ」 ジャンはそう言い残して去っていった。 一日の糧を得るのにも苦労する日々がそれから続いた。 それはジャンがいようといまいとそれは大して変わらない。 わずかばかりの食べ物を得られたことを聖天使様に感謝して食べた。 生活はとにかく苦しかったが、それでも傍らにエミリの姿さえあれば、ぼくは幸せだと思っていた。 しかし、それも長くは続かなかった。 ![]() ↑一日一回ポチしてください ↑さらにこちらも一日一回……; ![]() ネット小説ランキング>異世界FTシリアス部門>「アンジェリカ」に投票 ↑ネット小説の人気投票です。投票していただけると励みになります。(月1回) ↑一ヶ月に一回こちらも。(あつかましい) 次へ●第三節3 無力(むりょく) 前へ●第三節1 決意(けつい) トップページへ |
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むはーっ、不幸全開っー!!
>しかし、それも長くは続かなかった。 って、なぜ長く続かんのーーっ!!? …自分で不幸な物語を書いていて、いうのもナンですが、 ハッピーエンドになることを祈っております…。 不幸全開ですね;
なぜ長く続かなかったのか……それは次回のお楽しみ。 管理人の意地の悪さがこのヒキにでてる!?; 私は性格悪いのかな; そしてハッピーエンド……今までのパターンから行くと(ry 気になる続きがとても×100!!!!!
予想は○○○だと思いますね。 ここでは予想を述べません。万が一、億が一当たるのが恐いから。 しかしこれは楽しみでもう夜しか眠れないですよ。 続きを楽しみに待ってます!! ○○○……
なんなのか気になる、気になりますよー(をぃ うん、夜は寝てくださいねw 身が持ちませんからww お楽しみにwww つ・・・辛すぎる展開・・・。
この兄妹がどんな状況に陥ってしまうのか・・・気になってしょうがないです! こんばんは。
こんな子供たちがスラム街しか行く当てがないとは、確かに不幸度ナンバーワンですね。 ひもじさのあまり何か悪行に走ったり、悪党の手先になったりしなければよいが、と心配です。 わざわいの深みに堕ちて行くようで早くも銀蛇様の次回の筆が恐いな・・・・・でも、それも物語の軸なので、次回を期待しています。 世の中は厳しいですね;(何
さてどうなってしまうんでしょうか(をぃ 今後の展開をお楽しみに? 世界を見渡すと多分こういう子供達があふれています;
この子たちは、まだ恵まれているのかもしれません; 目をそらしたい現実ですがあえて私は「突きつける者」であろうかと。 この物語の中でもマシュウはその役柄なので。 怖い……たまに自分で自分自身が;;;;;;; どうも〜
な、長く続いてあげてくださいよ〜っっ は、始まりからすっごくかなしいですよ〜っっ つ、続きが気になりまくるじゃないですかっっ ごめんなさいっ
話が進まなくなるの; かなしいですね; 続きも読んでねw(あ 読ませていただきました^^
>友達 うは。嫌なフラグでないことを祈ります…^^; 続き、ワクワクしながら待ちます。 なかなか伺えずホントすみません;;;
最近いろいろとあって;;; >フラグ えーと…… お楽しみということで;;; |
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