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2008-02-02 Sat 18:34
ぼくは、ゆっくりと目を開けた、まず頭の横に痛みが走り、ぼくはそこに手を当てた。
その手を確認すると、血がついていた。 ぼくは、寝返りを打ち上体を起こす 体に動かないところなどはないようだった。 ぼくは痛みに耐えながら辺りを見回す 殺風景な廃屋の中。 妹はいなかった。 そうか、僕は憲兵の警棒で殴られて気絶してしまったのだ。 妹は連れて行かれてしまった。 「エミリ・・・」 ぼくは妹の名を呟いた。 結局・・・ぼくは妹を守ることはできなかった。 妹のいた廃屋にいる気にはなれず、ぼくはただ町を徘徊していた。 ただふらふらと歩き回り、ぼくはスラムの一角で疲れて座り込んだ。 そして、焦点の定まらぬ視線で宙を見つめる。 何もかもがぼんやりとして色を失っている・・・ 暫くそうしていると、ぼくの視線が突然にある一人の男を捕らえる。 それは異様な格好の男だった。 白い、全身が白いのだ、着ている服に長く伸ばされた髪の毛は白に近い銀、肌の色も透き通るように白い・・・左半身をやはり白いマントで覆い隠し、蒼く透き通った色の瞳がぼくを捉えている。 ただ、額に巻いている布だけが紅い。 灰色の世界から浮き出たその存在をぼくは食い入るように見ていた。 白い旅装束は死者にしか用いない、それは僕でも知っていた。 この男は死者の国から来たのだろうか・・・ ぼくはぼんやりとそんなことを考える。 まるで墓穴から這い出してきたような格好だ。 男はこちらに歩いてきていた。 ぼくはただそれを見ていた。 男はぼくの前で立ち止まりぼくを見下ろす。 ぼくは男を見上げた 大きい・・・ それがぼくの思ったこの男への感想だった。 身長はゆうに2メートルはあるだろう。 「よう・・・しけた面してるな、クソガキ」 ぼくは何も言わず男を見る。 顔つきは端正といってよかった、しかし、言葉遣いは粗野だ。 「聞きたいんだが、この辺りに死体の処理場とかはあるか?」 男の問いに北の山に目を向ける、相変わらず煙の立ち上っている山をぼくは無言で指差した。 「そうか、ありがとよ・・・こいつは礼だ、受け取れ」 男は言って懐からパンを取り出し、ぼくに放る。 ぼくは反射的にそれを受け取っていた。 そして男は何もなかったかのようにぼくの前から去っていった。 去っていく男の背中には、鎖で雁字搦めに巻かれた大きな黒い箱・・・棺を背負っている。 ぼくは男の姿が消えてからも暫くそちらを見ていた。 その後暫くぼくはただじっとしていた、動く気になれない 空の色が茜色に染まる頃、ぼくを空腹感が襲った。 何か食べろと体が欲している、抗いがたい欲求・・・だが妹がいないこの世界で生きる意味などあるのか・・・ 二つの心がぼくの中でせめぎあう。 ぼくの手の中にはパンがある。 ぼくはそれを見つめた。 無骨な外見に硬い手触り・・・保存食として広く食べられているものだ。 よく母だった女がぼくによこしたものだ。 ビスケットのように硬く食感はぼそぼそとしている、決して美味しいものではなかった。 幾許かの逡巡の後、空腹に耐えかねてついにぼくはそれにかぶりついた。 おいしいかった。 よく知っているいつもの味のはずなのに、そのパンはおいしかった・・・ ぼくはパンを貪るように食べた。 そのうちにしょっぱい味が混ざる ぼくは泣いていた。 (なんで・・・なんで・・・なんでおいしいんだよ・・・) ぼくは自分が情けなくなった。 妹が死に、生きる気力など・・・なくなったはずだった、死のうと思っていた・・・ なのに、ぼくは今パンを食べて心からおいしいと思っている、そしていつの間にか死ぬことが怖くなっている自分がいた。 それが、情けなかった。 ぼくはパンを食べ終えた後も泣き続けた。 ![]() ↑一日一回ポチしてください ↑さらにこちらも一日一回……; ![]() ネット小説ランキング>異世界FTシリアス部門>「アンジェリカ」に投票 ↑ネット小説の人気投票です。投票していただけると励みになります。(月1回) ↑一ヶ月に一回こちらも。(あつかましい) 次へ ●第三節6 帰還(きかん) 前へ ●第三節4 現実(げんじつ) トップページへ |
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最近これなくてごめ;;
いろいろいそがしいんで;; 暇なときに来てくれればOKだよw
今回の記事はコメントしづらい内容になってる気がするしね;; 銀蛇さん、こんばんは。
またしても一番乗りではなかったか(笑) 徘徊という行為、わたしにも覚えがあります。咄嗟のことで何をどうしていいか分からなくて―― ファンタジーという分野にあまりくわしくないのですが、個人的にはファンタジーといえども生の人間らしさが加味された登場人物に魅力を感じます。 ダークではあっても、銀蛇様の描くキャラは魅力的ですね。 そのなかでも一際群を抜いている主人公、ちらりと姿を見せましたが――関わりあいになるのは、もうちょい先なのか? 有名な神楽、拝見しました。大掛かりな行事で準備が大変そうでした。何はともあれ、お疲れさまでした。 いつも熱の入ったコメントをありがとうございます。
突然大切な人を亡くすともうわけがわからなくなってしまいますよね……;; そして、お褒めの言葉ありがとうございます。 この作品、読んでてファンタジーらしさを感じないシーンも多くあるかもしれませんね; 紗羅の木さんのおっしゃるとおりこの作品のテーマは「人間」です。 私の作品の良し悪しは「人間をいかに人間らしく書けるか」にかかっている気が; ハードル高いですね; 代表例としてですが 紗羅の木さん、石和 仙衣さんに何か小説について親近感を覚えます。 無論ぬこさんやmichiさんの書かれるような作品も大好きですw これからも沙羅の木さんにお褒めいただける作品を書いていきたいと思っておりますw 神楽は準備も大変でしたが片付けも大変でした; 本来は7年に一度の行事らしかったのですが、私の家の辺では過疎化(苦笑)に伴い40年に一度しかやらなくなったイベントとのこと。 もう一度くらいは見えそうですが目に焼き付けときました。 でもはっきり言って不便なとこです、最近少しどこかに引っ越したい願望が; 東京周辺とか…… 「ごはんをたべるってことは、生きるってことさ」
って、昔お世話になったお医者さんがいってました。 身近なが死んだのに、世界のどこかでは子どもがたくさ死んでいるのに。自分だけ生きるのは不公平な気がすることがあります。 それでも毎日ご飯を食べているのは、私たちが「生きること」を無意識に選択しているからなんでしょう。 若い頃は「自分はなんて生き汚いんだろう」って、思うこともあったけど、生きている人は自分の役割をきちんと果たそうと奮闘すればいいのだと思います。 それはそうと。 マシューウ!!でかしたっ!! 君の出番を待っていたヨ〜!! お、マシュウsでてきたw
うん、空腹の時の飯って異常においしく感じるんだよねw て、現実世界のことと違うかww 生きること=食べることですよね。
そうですね、世界中で今日も死にゆく人がいる…… こういった子供たちも…… 私もともすれば日常を惰性で生きている気がして自己嫌悪することがあります。 私も結構年くってきましたが;自分の目指す道にまっすぐにありたいです。 私の果たすべき役割……すべきこと、そう信じている場所はまだ遠いようにも思えますが奮闘していきたいです。 そしてマシュウさんやっとこ登場です。 でも、ここからまた少しの間……(ry ですが次回は意外な展開がまっているかも、です。 それは結構大切なことですよw
食べることを楽しめることは生きることを楽しめている証拠ですw 物語の中の人物でも生きているんですよ、というか文面で生きている人物を描き出すことが私の目標です(遠い;)。 だからお腹も減ればご飯も食べるしおいしいとも感じる。 それを共感してもらえたらこの作品も自分でたいしたものなのかな……と思います; テスト期間中ですが、続きが気になっていたので飛んできました。
ついにマシューさん登場しましたね…。 いつにも増してマシューさんがカッコよく見えます^^ 暗い展開が続いていたので、5話目が特に輝いているように感じますw 落ち込むことが続いてる私ですが、少し元気を貰えた気になりました^^ 続き待ちます。 お互いマイペースで活動していきましょう☆ ではノシ あ、ありがとうございます;;
テスト勉強がんばってくださいねw マシュウさん…… ほんのちょっとですけどね; さんざん皆さん待たせといてたった三行の台詞を吐いてどっかいくし……;; でもかっこいいといっていただきうれしいですw マミヤさんまだ学生で若いんだからあまり落ち込まずに行きましょうよw これからもいろいろあるでしょうけど長い人生楽しまなきゃ損ですよww おたがいぼちぼちがんばりましょう。 訪問、遅くなってしまいました!
そして、マシュウの旦那、ようやく登場! なんか、パッと出て、さっさと立ち去ってしまわれましたが、やってのけた仕事はでかかったですね。たとえ、パン1つでも少年に生きる気力を与えたのだから。 さて、このあとどういう展開になるのか・・・たのしみです。 読んで頂いて感謝です。
暇なとき来てくれればいいですよw マシュウは意外におせっかい焼きかもしれませんww でも恩を売るようなやりかたしませんが。 マシュウもかつて大切な存在を失った男(なんか渋い) 何かを感じてほっとけなかったのかもw 次回をお楽しみにw マシュウさん登場…ちらっと出ておいしいところ持っていきましたね(笑)
彼はヴィジュアルはカッコいいんでしょうが、口を開くとやさぐれちゃって…でも、こういうキャラクターって女性のファンもつきそうな気がするのですが。 彼を理解できるのはアタシだけよっ!みたいなー(笑) マシュウファンが現れるといいですね。 もう1件コメいれるのでこちらは返信不要ですー。では。 前回はなにか精神的にきていたのでコメ返しで来ませんでしたが今回はします(あ
マシュウさんは基本おいしいとこで出てきたり出てこなかったりします(をぃ マシュウファン……ほんとについてほしいです(何 誰かなってください(をぃ |
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