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2008-02-23 Sat 18:51
いつもの廃屋は今日は賑やかだった。
エミリとジャンは楽しそうに話している、ぼくはそれを傍(そば)でただ見ていた。 ここに来てから、こうしてエミリが談笑する姿など見られるとは思っていなかった、いや、見れるはずがなかった・・・ ぼくの脳裏に死んでいたときの妹の姿が浮かぶ。 あの時エミリは確かに・・・ ぼくは頭を振って考えを払拭する。 (今、目の前にあるのが現実なんだ・・・) ぼくは改めて妹の笑顔に目を向ける。 (・・・この現実があれば、ぼくは生きていける) ぼくはこぶしを握り締めた。 「さて、そろそろ帰るか」 時刻が夕方に差し掛かるころ、ジャンは立ち上がる。 「そうか」 ぼくも立ち上がる。 「わたしも・・・」 「いや、エミリちゃんは寝てな、また体が悪くなってもいけないし」 言いかけたエミリにジャンが意外な言葉をかけた。 エミリは少し寂しそうに頷く。 歩き出すジャンにぼくは続いた。 「悪いけど少しばかり顔貸してくれねぇか、ここじゃ言いにくいことがあるんだ」 ジャンは外に出るなりまじめな顔をして言った。 「あ、ああ、いいけど・・・」 突然のことにぼくは戸惑いつつも頷き、廃屋から少しはなれた場所に移動する。 「気をつけろよ・・・エミリちゃんについてよくない噂が流れてる」 僕はその言葉を聞いたとき背筋に冷たい感覚が走った。 「妹がどうしたって・・・」 「エミリちゃんが死んでいたのを見たって言う奴がいるんだ」 言葉を半ばで遮りジャンは衝撃的なことをぼくに告げた。 「!!」 僕は言葉もなく立ち竦んだ。 「憲兵に引き摺られていくのを見たという奴までいるし・・・まあ、さっきまでオレ自身がエミリちゃんと話してたのは確かなことだし、エミリちゃんが生きてるのを疑うわけじゃないけど・・・こんなご時勢だ、何をしでかすか分からない奴らがいるのも確かだし、そいつらはいつも他人を叩く理由を探して嗅ぎまわってる・・・生き返った死人なんていったら化け物呼ばわりされてエミリちゃんが殺されることになるかもしれない・・・」 ジャンは心底心配してくれているようだった。 「・・・ありがとう、でもそんなことにはさせないさ・・・絶対に・・・」 ぼくはありったけの決意を言葉に込めた。 「どっちにしても気をつけろよ、エミリちゃんはかわいいからな、そっちの趣味がある変態ならのどから手が出るって奴だ・・・気をつけすぎるってことはないとおもうぜ・・・じゃ、オレはそろそろ行くわ」 ジャンは言ってぼくに背を向ける。 その背中は、夕闇の迫る街に消えていった。 「今度こそ・・・必ず守るさ・・・」 ぼくはジャンの背が消えていった薄暗い闇を睨みつけ呟いた。 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ エミリの体調は日増しによくなったし、前とは比べようもないほどに活発にもなった。 しかし、ぼくの中の違和感も日増しに強くなっていた。 行動はほぼ前のエミリと変わらない最初のようにお祈りを忘れたりといったことはもうなかった。 だが、何かが違う。 そうは思うのだが何が違うのかは相変わらず見当がつかない。 だが、ぼくはたまに妹の皮を被った何者かと一緒にいるような感覚を覚えることがあった。 そして僕自身の中でその違和感を否定していることも確かだった。 ぼくはいつものように食べ物を探しに廃屋を後にする。 今日はどこに行くかと思案して歩いていると、見覚えのある影を視界の端に捉えた。 ぼくは思わず立ち止まる。 あの白尽くめの男だ。 男もぼくを見つけたらしくこちらに振り向き笑みを浮かべた。 「よう、あのときのガキじゃねぇか」 男に声をかけられてもぼくは答えを返すことが出来なかった。 ぼくが硬直している間に男はぼくの前に辿り着く 相変わらず大きい・・・改めてそう思った。 「少し見ない間にずいぶん雰囲気が変わったじゃねえか・・・ご機嫌だな、何かいいことでもあったか?」 相変わらず荒い言葉遣いだ、ぼくは少しムッと来る。 「何かあったとしても・・・関係ないだろ・・・」 ぼくは男を見上げて虚勢を張る。 「まあ、そのとおりだ、返す言葉もねぇな・・・」 男は言って思わせぶりな表情をし 「だが、あの意気消沈ぶりから一転してご機嫌で歩き回ってるんだ、よっぽどのことでもあったんだろうと気になってな・・・そう、例えば・・・」 男はそこまで言って口の片端を上げ意味深げな笑みを浮かべる 「・・・死人が蘇ってきた・・・とかな」 男の言葉にぼくは息を呑む。 「そんなことあるわけ・・・ないよ」 ぼくは内心で冷や汗を掻きながら出来るだけ平静を装った。 「冗談だ、冗談」 男は言って声を上げて笑った。 「最近よく聞くだろ、死人が蘇ってきたとか焼却場にいた生きている人間全員失踪したとかいう噂をよ、まあ、ただの吹聴だろうがな・・・」 ぼくは、ただ男の話を聞いていた。 「それが・・・どうしたと?」 ぼくは自分で驚くほど冷静にそう口にした。 「最近のガキは可愛気ッてのがねぇな、世間話の相手もしてくれねぇときた・・・まあいい、また縁があったら会おうぜ・・・じゃあな」 男は言って立ち去っていった。 ぼくは男の姿が見えなくなるまでその背中を睨み続けた。 ![]() ↑一日一回ポチしてください ↑さらにこちらも一日一回……; ![]() ネット小説ランキング>異世界FTシリアス部門>「アンジェリカ」に投票 ↑ネット小説の人気投票です。投票していただけると励みになります。(月1回) ↑一ヶ月に一回こちらも。(あつかましい) 次へ●第三節9 重み(おもみ) 前へ●第三節7 噂(うわさ) トップページへ |
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うおお、全然展開が予想できません!!!
マシュウちょびっとだけ出てきましたね。 次回あたりからバトルシーンがあると予想しますが…それと同時に目を背けていた現実を目の当たりにしそうですね。 ちなみに私はシスター・ケイトのファンです(笑) どきどき。ですwww
次の展開が楽しみです^^ なんだかマシューさんの表情が豊かなのでこっちまでにこにこしてしまいましたよw なんか、ご機嫌なのはマシュウさんのほうでは?
ん〜・・・。今後の展開がさっぱりです・・・。 予想するの難しいですね、このお話;;;
マシュウさんは完全チョイ役に;;; バトルシーン……う;(をぃ シスターケイトはずっと後の節ですが再登場予定w 次の展開が読みようがないこのお話;
マシュウさん、今回はよく喋りましたw マシュウは探りを入れた模様、何かを掴んだ?
次回急展開かも; ま、マシュウさんが出てきたということは・・・
戦いですか!?(ヲイ 続きがすごく気になりますよ〜 銀蛇さん、こんにちは。
ジャン君、言いにくいことをよくアレン君に告げましたね。 でも問題のアレン君、充分心当たりはあるようですが、マシュウの挑発には乗らなかったのか――災いはあなたのすぐ隣にあるのですよ? これでマシュウが災いにめっこを入れてくれたことになるのでしょうか? マシュウさん、冴えているところを見せて下さいな☆ う……今回……;;;
いや、何も言うまい;;; 続き……お楽しみにw こんにちは。
アレンは無理やり目を逸らしてますね。 マシュウ……アレンにとって彼は何をもたらすものになるのか…… マシュウ、冴えてるとこをお見せできるでしょうか……;; マシュウさん何か知ってますね?w
そろそろ妹さんも異変があらわになってくる頃かも… 果たして妹さんは今後無事に生きて?いけるのだろうか ですね。
これからどう物語は転がっていくのか……お楽しみにw エミリの首のあたりをさがしてみてください。
ジッパーがついてるはずです、ジッパーが!! それをじじっと下ろすと、中から未確認生命体が……。 イメージ的には、映画「メンインブラック」に出てきた、恰幅のよいおじさんのおなかに入っていた宇宙人なかんじ。 (おなかの中が操縦席になってるの) …いつの間にやら“アンジェリカ”がSFモノになってたらどーしよっ!!そっちのほうがやだようっ(TдT) めそ……ゴフンゲフン(何
でなくて;;(たぶん誰も覚えてないだろな;;; メンインブラックは見ましたよw いましたねぇそんな方w トータルリコールみたいに割れて……みたいなのも嫌ですねぇ;;; SFには多分なりませんよ(をぃ ご安心をw でなくエミリはいったいどうなっているのか…… それは続きで |
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