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無題6
2007-10-06 Sat 22:00
ドゴオオオオオオオォォォォォォォォォォン

突然に響き渡った轟音にルシアとシオは立ち止まり振り向く。

あの辺りは確かソードと分かれた場所の近くだ。

「なに、なに!?」

ルシアが声を上げる

「ソードさんですよ、囮になってくれてるんです」

 シオが答える

「逃げたんじゃないの?」

「ギュパ、時々ああいうこと言いますけど、根はいい人なんですよ、さ、急ぎましょう」

 シオに促され、ルシアは釈然としない様子でまた走り始める、シオもそれに続いた。

 そこから先は特に何の障害もなく目的地に着く。

「・・・でかいですね、無駄に」

 シオが正直な感想を口にする。

 ルシアとシオの前にある建物は、シオの言葉通りかなりの規模の建造物だった。

 貴族の豪邸といっても差し支えない。

「いちおー、あたしん家なんだけどねー」

 ルシアがのほほんとして言う

「えっ、それはどういう・・・」

「お前ら、何者だ」

 シオの質問は、突然にかけられた声に遮られる。

 ルシアとシオがゆっくりと振り向くとそこには二人の盗賊がいた。

「そのまま両手を上げ」

「問答無用っ、“シオ流暗殺活人拳『こむら返し』”ぃ!」

 盗賊の言葉を無視してシオは素早く二人の間をすり抜け決めポーズ(?)をとる。

「な、なんだっ!?」

「落ち着け、なんともな・・・があっ」

 突然足を押さえ二人の盗賊は転げ回る。

「すごい、シオちゃんツオイっ」

 その様子にルシアは驚きつつも目を輝かせ感嘆の声を上げる。

「あ、足がつったぁ」

 だが盗賊達の次の言葉でルシアのテンションは一気に下がる。

「ギュパ、うるさいんで気絶させときましょう」

 シオは言って二人を簡単に気絶させる。

「ルシアさん、ここからはオイラ一人で行きます、その辺に隠れてじっとしててください」

「え~、あたしも行く」

「いうこと聞かないと『こむら返し』ですよ」

「う、それはやだ・・・」

 シオの脅しに渋々ルシアは引き下がる

「じゃ、ちゃんと隠れててくださいね」

 シオは言って裏口を探し始める。

(しかし、大きい屋敷ですね、中から大勢の気配がしますから村の人たちはここにいるのは間違いないですな・・・それにしても何かがおかしいような・・・)

 そんなことを考えているうちに裏口は見つかり、難なく潜入に成功する

 死臭

 シオが屋敷に一歩入った時、それをはっきりと感じる。

 シオは慎重に歩を進め、廊下の角を曲がると、そこに二つの盗賊の異様な死体を確認する。

 シオは冷静にそれらを観察すると、いずれも鋭利な刃物で斬りつけられており恐らくは即死だろう。

不思議なのは二人共に傷口が凍結していることだ、体にも霜が付着している。

「・・・切られたのと同時に凍ったとしか考えられないんですけど・・・」

シオは呟くが、果たしてそんなことが可能な方法があるのかは見当もつかなかった。

 その後、村人たちがいると思われる部屋以外すべてを回ったが、同じような死体が転がっているだけだった。

中でも凄まじかったのは壁に巨大な氷の槍で縫いとめられた男だ。

「ギュパァ・・・これは思った以上にことは深刻らしいですな・・・これは顕現術でも精霊魔術でもできない芸当ですね・・・」

「シオちゃーん、たいへーん」

 外からのルシアの声にシオは思考を止め手近な窓から外に出てルシアを探す。

 ルシアは見晴らしのいい庭からじっと何かを見ていた

「ルシアさん、ちゃんと隠れてないと・・・」

 シオはそこまで言って村の様子に目が釘付けになる。

 二人の視界の先にある村の風景底に無数の黒い獣がなだれ込んでいた。

 シオは慌ててルシアと並び目を凝らす

「あれは昨日の魔獣!!」

シオは声を上げた。

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